【映画】ブラック・ウィドウ

当初の予定では2020年5月に公開予定だったこの作品。

「エンドゲーム」とそれに続く「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」でアイアンマンとキャプテン・アメリカを中心とする物語に一区切りついてこれからどのような新たな展開が描かれていくのだろうと楽しみにしていた。

新型コロナウィルスの影響により公開が幾度となく延期となり、最終的には2021年7月に劇場と動画配信サービスであるDisney+との同時公開となった。


ちなみに、この作品はマーベル映画にもかかわらず、「ムーラン」を発端とする「ディズニー映画」と「日本の映画館」の関係性の変化によってTOHOシネマズを始めとする大手の劇場では上映されなかった。

「シビル・ウォー」の直後の話である。

ソコビア協定に違反した罪で追われる身となったナターシャが離れ離れになっていた家族と再会し、家族と協力して自らを暗殺者にした上にその後も多くの暗殺者を生み出しているレッドルームという組織を倒すという話である。

で、楽しみにしていたのだが、あまりピンとはこなかった。

期待値が高かったせいもあるかもしれないが「あえて映画化するほどの話だったのか…」と観終わった後にそう思ってしまった。

とにかく話に深みがなかった。

メリーナがドレイコフを裏切る理由もよく分からなかったし、アベンジャーズがレッドルームを見つけ出せなかった理由が空中基地だったからという理由もあまりにも説得力が無さすぎて、ヒドラやウルトロンを探し出して倒したアベンジャーズとシールドがたったそれだけの理由であの程度の小さな組織を見つけ出すことができなかったとは素直に納得できなかった。

タスクマスターとの対決にいたっては大した見どころもなく、あっけなく終わってしまった。ボンドガールのオルガ・キュリレンコをキャスティングした上で、あえてタスクマスターという強敵を出す意味があまり感じられなかった。

個人的にはナターシャがどのようにしてレッドルームという組織を抜け出し、シールドに入ることになったのかという物語を描いた方が面白かったのではないだろうかと思う。

マーベルにもかかわらず、ちょっと楽しめなかった映画だった。

でも、結局、DVDはAmazonでポチってしまったんですけどね。


▼作品データ
<原題>
・Black Widow
<製作年>
・2021年
<製作国>
アメリ
<監督>
ケイト・ショートランド
<上映時間>
・134分
<出演>
スカーレット・ヨハンソン(ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ)
・フローレンス・ピュー(エレーナ)
・デビッド・ハーパー(アレクセイ/レッド・ガーディアン)
・O・T・ファグベンル(リック・メイソン)
ウィリアム・ハート(ロス長官)
レイ・ウィンストン(ドレイコフ)
レイチェル・ワイズ(メリーナ)
オルガ・キュリレンコ(アントニア・ドレイコフ/タスクマスター)