2019年の第72回カンヌ映画祭では韓国映画初のパルム・ドール（最高賞）を、同じ年の第92回アカデミー賞では6部門にノミネートされ、作品賞を含む4部門を受賞したのがこの作品である。
アジアの作品がアカデミー賞作品賞を受賞したということで当時はニュースなどでかなり話題になった。当時は観たいという気持ちにはならなかったのだが、NETFLIXを開いたらトップ画面に出てきたので観てみることにした。決して「楽しい」映画とは言えないが、いざ始まるとぐいぐいと話に引き込まれていくとても見応えのある映画だった。
この映画は韓国社会の片隅で貧しいながらも野太く、ずる賢く生きるある家族の姿を描いた作品である。その姿は「本当にこんな所に住んでいて、こんな生活をしている家族がいるのか？」と思われるほどの生活ぶりである。息子があるお金持ちの家の娘の家庭教師の仕事を始めたことをきっかけにして家族全員でそのお金持ちの家にパラサイト（寄生）していく。
この映画が実際の韓国社会の実状を描いた作品なのかはわからない。ただし、韓国国内だけではなく、海外でも高い評価を得ているということは韓国社会のある一面を表している作品であることは間違いないのだろう。
物語の終盤はまともに画面を観ていられなかった。何回も見直したいと思わないが、強烈なインパクトを与えられた映画だった。
▼作品データ
＜製作年＞
・2019年
＜製作国＞
・韓国
＜上映時間＞
・132分
＜監督＞
・ポン・ジュノ
＜出演＞
・ソン・ガンホ（キム・ギテク）
・イ・ソンギョン（パク・ドンイク）
・チョ・ヨジョン（パク・ヨンギョ）
・チェ・ウシク（キム・ギウ）
・パク・ソダム（キム・ギジョン）
